住まいの省エネ早わかり講座
10年夏

 「省エネ」という言葉をよく耳にします。地球温暖化が様々な形で生活に影を落とすようになった今日、私達の住生活で何ができるのか、クローズアップしてきた「省エネ」を住まいから見ていきましょう。

○住まいの省エネとはなにか。
 住まいの省エネとは、暑さ寒さなどの快適性を向上し、日々の生活で消費するエネルギーを少なくすることですが、住宅自体での工夫である断熱は結露やカビを防止し健康面や建物の劣化防止効果も期待できます。また省エネを普及させることは、日本全体の生活エネルギーの削減や良質な住宅ストックを形成し、地球規模での環境問題(温暖化防止=エコロジー)に貢献するなど、社会的にも大きな意義があります。

○住まいの省エネ・その対象と製品
1.家電製品
  冷蔵庫、地デジ対応テレビ、エアコンなどの省エネ性能の向上
  (これら3家電の電力消費量は家庭でのCO2排出量の50%を占めています)
   買い替え時期に省エネ性能の高い製品を選定するのは納得できますが、まだ使える家電製品を
   新しくするのは、省エネとは思えないような気がしています。(様々な意見は有るようですが。)

2.住宅及び住宅部品
 
@本体
  ・屋根、天井、壁、床、基礎などの断熱化

  ・窓やドアなどの開口部の断熱と日射遮蔽
 
 
A太陽エネルギー利用による設備システム
  ・太陽熱温水器
   屋根等に集熱パネルを設置し、水を熱湯に変えるシンプルな給湯システム

  ・太陽光発電
   太陽の光エネルギーを直接電気エネルギーに変換するシステム。
   屋根等に設置された太陽電池パネルで作られた電気(直流電気)を、パワーコンディショナーで家庭
   で利用できる電気(交流電気)に変換し、さまざまな家電製品や照明などに使用します。

  ・OMソーラー
   屋根に降注ぐ太陽熱を取り込んで、床暖房・給湯・換気を行うシステムです。仕組みは、軒下から取
   り込んだ新鮮空気を太陽熱で温めながら屋根裏の集熱空気層を上昇させ、横引きの棟ダクトでOM
   ハンドリングボックスに集めます。その暖かい空気を、ダクトを通してファンで床下に送り、蓄熱コン
   クリートに蓄え、外気温の低下と共にゆっくり放熱し床を暖めると同時に床吹出し口からも放熱して、
   室内を暖めます。

 
Bその他のエネルギー設備システム
  ・エコキュート
   大気中の熱を活用(ヒートポンプ)し電気でお湯を沸かすのでオゾン層を破壊しないCO2冷媒ヒーポ
   ンプ式給湯器です。通常は、オール電化住宅で採用されます。
   ヒーター式の温水器に比べると、CO2を60%も削減でき、深夜電力との組み合わせで消費電力は
   30%程度に抑えられ、水を90℃まで沸かすことが出来ます。

  エコジョーズ
   従来は捨てていた約200℃の排気ガス中の熱を二次熱交換機で回収し、排気熱を給湯・床暖房など
   に再利用するガス高効率瞬間式給湯器です。
   従来型では、約80%が限界だった給湯効率が、、排気熱・潜熱回収システムにより約95%まで向上
   し、ランニングコストを大幅に抑え、省エネ効果を高めます。


  ・エコウィル
   都市ガスやLPガスを燃料とするガスエンジンによる家庭用発電システムです。同時に、排熱を給
   湯・床暖房などに有効利用する高効率の発電給湯器です。1KWの発電時に発生する28KWの
   排熱を再利用することで省エネを実現するシステムです。

  ・エネファーム
   都市ガスやLPガスから水素を取り出し空気中の酸素と化学反応させて発電・給湯するシステムで
   家庭用燃料電池とも言います。エコウィルよりもさらに発電効率が高く、CO2削減効果も大きくなり
   ます。
   


トップページへ戻る